すべての工程は人の手で行う。 上質で心地よい本物を求めて


時計が腕の上でより魅力的である為には、オーナーが求めるものを理解した上で、ケースデザインとフィット感を考慮して素材とカラーを選び、デザインとディテールを詰めて行かなければなりません。そして出来上がったストラップは購入した日が100%パーフェクトなだけでなく、使い込むほどに腕になじみ味わい深くなってゆくものであるべきだと考えています。
使用開始後にストラップがどうして変化して行くかを考えて製作する必要があるのです。


ストラップを作るにしても工程は多岐にわたります。例えばパネライ用のヴィンテージ仕上げのストラップでもその工程は17~19にも及びます。
 

  • STEP.01
    1 革の選定
    そのモデルにあわせて最適な種類、部位、カラーを選定します。
  • STEP.02
    2 革漉き
    革漉き機を動かし熟練の感覚で革を漉いて一定の厚みまで薄くします。
  • STEP.03
    3 裁断
    特注の専用金型を使って仕上がりサイズより大きめに革を裁断します。
  • STEP.04
    4 再革漉き
    革漉き機を動かし熟練の感覚で革の厚みの微調整を行います。
  • STEP.05
    5 床面ならし
    専用の薬品を使って革床を滑らかに慣らしてゆきます。
  • STEP.06
    6 乾燥
    2時間から3時間革の状態を見ながら乾かします。
  • STEP.07
    7 合わせ貼り
    表面と裏面の革を丁寧に貼り合わせます。
    ※中央を盛り上がらせる仕様の場合は別途革を削って作製した中芯を挟み込みます。
  • STEP.08
    8 本裁断
    周りを裁断した完成品のサイズに仕上げます。
  • STEP.09
    9 エイジング加工
    革の材質・特性を知り尽くした職人が熟練の技術で革の表面のエイジング加工を行います。
  • STEP.10
    10 コバ磨き
    コバを丁寧に磨き仕上げます。
  • STEP.11
    11 コバ塗り
    数回に分けて手作業でコバに専用塗料を塗ります。
    ※ヴィンテージ仕上げであえてコバ塗りをしない仕様もあります。
  • STEP.12
    12 糸穴の目打ち
    特注の専用工具を使って手作業で正確にステッチ用の穴を開けて行きます。
    ※ミシン縫い仕様の場合はこの工程はありません。
  • STEP.13
    13 糸掛け
    ステッチ用の糸に蝋引きを行った上、丁寧に手縫いでステッチをかけて行きます。
    ※ストラップの仕様によってミシン縫いか手縫いかを選択します。ミシン縫いは何種類かのプロ用ミシンを使い分けます。ミシン掛けも熟練の技術と勘で違いがでます。フルオートメーションのミシンは使用しません。
  • STEP.14
    14 遊革、定革の取り付け
    遊革、定革の微調整を行いながら取り付け糸掛けを行います。遊革、定革の微調整はストラップを腕につけ剣先を通す時のスムーズさ継続使用後の革の変化を考慮して調整して行きます。
  • STEP.15
    15 バックル取り付け部のカット
    バックル(尾錠)取り付け側の形を丁寧に手作業でカットします。
  • STEP.16
    16 バックル取り付け枠の仕上げ
    バックル(尾錠)取り付け枠を耐久性とバックルがスムーズに動く事を考慮した仕様で仕上げます。
    ※嵌め殺し仕様のバックルはこの時点で取り付けます。
  • STEP.17
    17 小穴開け
    精度の高い専用工具を使って「つく棒」を通す小穴をズレの無いように垂直かつ均等に開けて行きます。
  • STEP.18
    18 念引き
    ストラップ本体の輪郭や遊革、定革に専用工具で線のような溝を手作業で付けて行きます。熟練の技術と勘で、定規を使うことなくフリーハンドで行います。
  • STEP.19
    19 ローラーによる仕上げと刻印
    ローラーを掛け表面を滑らかに仕上げ、刻印をいれます。
  • 完成
    完成

完成品の装着後を考えて微調整を行いながら製作するにはこれらすべての工程においてオートメーションの導入は行わず人の手で行います。

大量生産とコストダウンの為に革を装置に入れると数分でストラップが完成するようなフルオートメーションの導入は今後もしません。


松下庵は、時計を愛する人が大切な時計をシーンに合わせて上質感を味わいながら心地よく使えるストラップを追求して行きます。