1900年から続く歴史を持つ老舗時計店「TOURNEAU(トゥルノー)社」の機械式複雑時計「トリプルカレンダー・ムーンフェイズ・クロノグラフ」です。
同社は世界最大の時計店としてギネスにも認定され、2018年からは「TOURNEAU/BUCHERER (https://www.tourneau.com/)」として現在に至ります。
本品は1970年代初頭の製造、18金無垢のスクリューバック・ケースに、大変希少な機械式クロノグラフ・ムーブメント「Valjyoux cal.886」を搭載しています。
尚、cal.88の部品やデッドストックを使用し、新たなケースに入れた商品が販売されていますが、本品はこれらとは異なる正真正銘のヴィンテージ・ウォッチです。
【コンディション等】
■ 文字盤、針、竜頭、ボタン、ケース等、全てオリジナル(ベルトとバックルを除く)、ミント・コンディションです。
■ ケースには18金無垢を証明するホールマークが刻印されています。
■ 本クロコダイル(竹腑、マット)ベルト、及び、TOURNEAUのウッドケースが付属します。
■ クロノグラフの最高峰であるスプリットセコンドのオーバーホール/修理や部品製作をも手掛ける、機械式ヴィンテージ・ウォッチ専門の熟練時計技師の手で完全オーバーホール後、防湿庫で保管されていたものです。
オーバーホールの際、保存状態が大変良好との事でケースの防水テストも実施、日常生活防水(3気圧)が維持されていました。
(あくまで参考データで、防水性能は保証対象外です。また、竜頭を引いた状態では防水機能は失われます。)
掲載時点での平置き日差は10秒程度ですが、日常使用される場合は注油/調整をお勧めします(別料金にて承ります)。
(機械式ヴィンテージ・ウォッチの精度は、一般的には2分が目安とされており、精度は保証対象外です。)
■ ケースやムーブメントの画像はオーバーホール時のものです。
【Valjoux cal.886 について】
Valjoux cal.886 は、パテック・フィリップにも採用されたクロノグラフ・ムーブメントの名機 Valjou cal.23 をベースに高機能化/改良を重ねた、シリーズのファイナルバージョンです。
加工精度の向上による調整用チラネジ廃止と、ハイビート化(18,000⇒21,600 bph)により精度も大幅に向上しています。
しかし、1970年初頭から始まったクオーツショックにより、cal.886は開発から間もなくして生産中止となった為生産数が少なく、大変希少です。
Valjoux cal.23: 30分計、18,000 bph、手巻き
Valjoux cal.72: 30分計+12時間計、18,000 bph、手巻き
Valjoux cal.72c: 30分計+12時間計+トリプルカレンダー(曜日、日付、月)、18,000 bph、手巻き
Valjoux cal.88: 30分計+12時間計+トリプルカレンダー・ムーンフェイズ(曜日、日付、月、月齢)、18,000 bph、手巻き
Valjoux cal.886: 30分計+12時間計+トリプルカレンダー・ムーンフェイズ(曜日、日付、月、月齢)、21,600 bph、手巻き
【曜日、日付、月、月齢の早送り禁止時間帯について】
機械式時計のカレンダー機構は、歯車、送りピン、ディスク等の複雑な機構で成り立っている為、早送り操作禁止時間帯があります。
本機(Valjoux cal.886)の場合は下記の通りです。
■ 曜日、日付、月の早送り禁止時間帯(日付は下記も早送り禁止です): 20時~2時
■ 日付、月齢の早送り禁止時間帯: 10時~14時
【曜日、日付、月、月齢の早送り操作について】
cal.88の中期頃まではカレンダーの早送り操作が煩雑でしたが、本機では下記2段式プッシュボタンに改良されており、操作が簡単です。
上記操作禁止時間帯を避けて、左側上下2つのプッシュボタンで操作します。
それぞれ2段式(浅く押し込む、深く押し込む)になっており、それぞれに早送り機能が割り付けられていますいます。
■ 左上側プッシュボタン: 月、曜日
■ 左下側プッシュボタン: 日付、月齢
尚、月はcal.72c、cal.88同様、自動送りされませんので上記プッシュボタンで合わせます。
(日付が31日から1日になっても月は変わりません。これは同年代のカレンダー時計では一般的な仕様です。)